

トラットリア フェデリコ
オーナーシェフ (左)坂本 竜一さん
熊本市上通町5-46
上通りイーストンビル2F-C(ホテル日航裏)
TEL 096-352-1512




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―――イシヌキデザインワークスタジオがかかわるきっかけとなったのは?

坂本オーナーシェフ(以下 坂)
はじめ、別のデザイナーさんにお願いしていたのですが、その方は建物とマッチした、スタイリッシュでモダンなイメージを考えられていたんですね。もちろん、建物に合っているのはそちらなんですが、個人的にそういうのは苦手で……。そういった意味で、デザインに対するズレを感じてしまったんです。
それで、時間もなくなるなか、長い付き合いである石拔さんに無理やりお願いしました。

石拔(以下 石)
「変に新しくない」「古いヨーロッパ」というのが坂本さんの考えでした。ただ、ビルのデザイン上、窓にはどうしてもアルミ素材が入ってしまい、そこは触りようがありません。そこで、思い切って、こってりやったほうがいいのではないかというアドバイスをしたんですね。

坂
デザインももちろん、マテリアルのひとつひとつに配慮していただきましたね。石拔さんは椅子の背に貼る布も、2つくらいに絞ってから持ってこられるんですね。カタログから選べ、というのではなく。強すぎないかな、と思うけれども店の中にあるとしっくりくるものばかりで。

石
マテリアルは、すべてイタリアの古い感じをイメージしつつ、フェデリコオリジナルを作りました。話にでた椅子は、インドネシア、それからランプなどはすべてオリジナルですよ。それから、入ってすぐの特注 ウォークイン ワインセラーも大きなポイントです。

坂
あれを入れたいと言ったのは、最初は僕だったんです。ただ、予算的に止めようか、という話もあったんですが……。

石
しかし、あれを置かなければいけないという話をしました。あれが入り口にあることで、お客さん全員に「この店はワインに力を入れている店だな」ということを潜在的にインプットできるわけですよ。「ワインの気分」になるんですね。それが空間づくりということだと思います。
▲店長がこだわった、中央の絵
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▲ワインセラーはウォークイン
| 食事中や会計のついでにのぞかれていくお客さまもいらっしゃるそう |
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| ▲店内を明るく照らすライトはすべてイシヌキデザインオリジナル |
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――店内全部があたたかい、親しみやすいような雰囲気ですね。

石
それが彼のスタイルです。モダンな雰囲気が苦手、という話が先ほど出ましたが、彼の料理は全然モダンな都会風ではない(笑)。

坂
確かにそうかもしれません。生ハムひとつをとっても、薄く切って、ソースを丁寧にかけて、少量を時間をかけてつくるというのではなく、厚めにさらっと切ってそのまま盛るような料理が僕のスタイルですね。

石
料理やサービスに対する思いと、店のデザインは合致していないといけない、というのが僕の考えです。想いとデザインがバラバラだと、スタッフもお客さんも居心地が悪い。モチベーションも上がらない。サービスも悪くなる。
空間を作るというのはそういうことです。
坂
「雰囲気がいいレストラン」として紹介されつつあるんですが、そう考えると逆に気が抜けないなと感じます。空気感がある、雰囲気があるというお客さんは、期待して来られていると思うんです。そこで、料理やスタッフが裏切ってしまうと、お客さんの足は遠のいてしまう。そういった意味では、まだまだ緊張の連続ですね。

―――イメージ以上のデザインになったというのは、どこがポイントだったと思われますか?

坂
枝先の部分ではなく、店に対する思い、お客さまに対する思いを言い合える関係だったからでしょうか。プライベートでも「クマモトがこんな街になればいい」「こういうところが変わっていけばいい」といった話をよくするんです。そういう関係性がよかったのかもしれません。

石
初めから予算は?というのでは、やはりよいものはできないと思います。予算というものがあるのはもちろんですが、それよりも大事なのは、想い。そういう想いや考え方がしっかりとあるお店(クライアント)とはいい関係ができ、またよい仕事ができますね。
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